リハビリマッサージは脳卒中の後遺症の痛みの緩和と運動機能の回復に役立つ

脳卒中は後遺症との闘い

脳卒中とは動脈硬化などで脳血管への損傷が蓄積し、突然血管が破れたり、閉塞することで生じる脳損傷の総称です。脳卒中は日本における心血管疾患の中でも頻度が高く、死亡率も第3位と上位で、死亡患者数は1年間で12万人に及んでいます。(平成23年度厚生労働省調べ)さらに脳卒中後には人により程度はありますが、後遺症が残ることが多く、介護が必要となった原因疾患として脳卒中は27%を占め、最も対策と予後のリハビリテーション重要な疾患の一つです。

脳卒中後の後遺症

脳卒中後は、最終的に損傷された部位によって後遺症が決まります。損傷部位によってさまざまな後遺症があります。
【脳卒中の後遺症】
・筋麻痺
・筋痙縮
・感覚障害
・言語障害
・嚥下障害
・高次機能障害
・排尿障害

さまざまな後遺症がありますが、ほとんどの脳卒中発症者に共通して、筋麻痺と筋痙縮、感覚障害が生じます。

脳卒中後の回復過程

脳卒中の発症直後は力が入らない弛緩性麻痺が生じることが多く、その後徐々に筋肉が動き始めますが、最初は複数の関節が同時に動いてしまい、大まかな運動しかできません。病院でのリハビリテーションを進めていく中で、各関節が個別に動くようになり、細かい運動がおこなえるようになります。しかし、弛緩性麻痺からの回復過程で筋肉の緊張が高まり、緊張が高すぎることで突っ張ってしまい動きの邪魔をしてしまいます。突っ張った状態で動かさずにいると関節が固まってしまい、拘縮と呼ばれる状態になります。
脳卒中後遺症である、痙縮や拘縮の改善にはマッサージやストレッチをおこない筋肉の緊張をコントロールすることが大切になりますが、現在の医療保険では、病院でリハビリテーションとして、マッサージやストレッチを受けられる期間が決まっており、脳卒中を始めとする脳血管障害後では、原則180日までとなっています。しかし、180日で完全に後遺症を改善させることは難しく、180日経過し退院後のリハビリテーションをどうしていくかが課題となっています。
現在では、訪問マッサージや訪問リハビリ、訪問鍼灸などのサービスもあるため、退院後にも後遺症に悩まされている方にはおすすめです。

筋麻痺・筋痙縮

筋麻痺・筋痙縮が生じることで、普段の生活動作である寝返りや起き上がり、歩行などの動作に支障をきたします。また、筋麻痺が原因で痛みが生じることも多く、麻痺している部位自体が過剰に緊張して痛みが生じるケースや麻痺している部位をかばった動作をすることで、代償的に痛みが生じるケースがあります。動作に支障をきたし、痛みの原因にもなりやすい筋麻痺や筋痙縮は脳卒中後遺症の主要な改善課題といっても過言ではありません。
今までは麻痺の改善時期は約6か月までで頭打ちになることが多いといわれており、それ以降のリハビリは現状維持が中心でした。しかし、筋痙縮は6か月以降でもマッサージやストレッチを継続しておこなうことで改善されるケースがあったと報告されており、慢性期以降にも継続的なストレッチやマッサージが筋肉の緊張コントロールのために有効です。慢性期には社会資源を用いてのリハビリテーションは量が少なくなってしまうことが課題です。介護施設でもレクリエーションなどを通して集団で体操することはあっても個別でマッサージやストレッチを受ける機会は少なくなっています。
脳卒中後6か月以降も筋痙縮を改善させたい方や麻痺の回復に対して意欲的な方は訪問マッサージや訪問リハビリを通して筋痙縮を改善させることができます。

関節拘縮

関節拘縮とは関節が動かなくなった状態のことで、筋痙縮が長期化すると関節拘縮が生じます。関節拘縮が生じると関節が動かないことで、さまざまな動作に支障をきたします。脳卒中後頻発する関節拘縮としては、麻痺側の肘の屈曲拘縮です。屈曲拘縮とは肘が伸びなくなった状態のことで。腕の筋肉の緊張が高くなりすぎることで、肘が伸びなくなり、肘が伸びないことで肩が前にずれ、肩の亜脱臼が生じてしまうこともあり、他の関節へも負担をかけてしまいます。

肩こり

脳卒中後遺症が慢性化した後に生じやすいのが肩こりです。脳卒中後遺症により筋麻痺や筋痙縮が生じ、上肢が上手に扱えないことで肩の筋肉の緊張が高くなります。その結果、肩こりを訴える患者様は多く、改善のためにはマッサージやストレッチで筋肉の緊張をコントロールすることやリハビリをおこない身体の使い方を改善させることが有効です。

筋痙縮をコントロールして痛みの緩和や運動障害を改善しよう!!

脳卒中後遺症は多岐に渡りますが、ほとんどの例で筋痙縮による運動障害が生じます。運動障害とそれにともなう痛みの緩和にはマッサージやストレッチが有効です。しかし、現在の医療保険では、病院で治療を受けられる期間が決まっています。訪問マッサージや訪問リハビリでは生活環境に合わせたサービスを受けることができます。筋痙縮や痛みをコントロールするために、訪問マッサージや訪問リハビリなどのサービスを上手に使いましょう。