運動能力の向上には習慣的な運動が大切

運動能力の向上には習慣的な運動が大切

高齢になってくるとふとしたことでつまずいたり、ふらついてしまったりして運動能力の衰えを感じることも多くなってくると思います。
高齢者が要介護状態になる一つの要因に転倒があります。転倒により大腿骨骨折や腰椎圧迫骨折をしてしまうと手術が必要なケースも多く、介護が必要な状態になることもあります。
転倒を防ぐためには習慣的に運動をおこない、運動能力の低下を防ぐことが大切です。

そもそも加齢にともない自然と筋力は低下し、運動機能が落ちてきてしまいます。人間の筋力のピークは25歳前後といわれており、25歳までは加齢ですが、それ以降は老化と表現する学者もいるくらいです。特に下肢の筋力は低下しやすく、日本整形外科学会はロコモティブシンドローム(ロコモ)という言葉で警鐘をならしています。ロコモティブシンドロームは運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態です。

人間が立つ、歩く、作業するといった、運動のために必要な体の仕組み全体を運動器といいますが、これらの組織の障害により身体能力が低下した状態をロコモティブシンドロームといいます。これが進行すると将来介護が必要な状態になるリスクが高くなります。

要支援、要介護になる原因のトップは運動器の障害によるもので、機能維持のためには習慣的な運動が必須となります。ロコモティブシンドロームのチェック方法と自宅でできるおすすめの筋力トレーニングをご紹介します。

ロコモティブシンドロームのチェック方法

座面が40cmのイスから片足で立つことができなければ、将来ロコモティブシンドロームになる可能性があります。
一般的なイスの高さは座面が40cm程度で設定されているため、自宅にあるイスで一度挑戦してみて下さい。

自宅でのおすすめ筋力トレーニング 3選

運動器は習慣的な運動習慣で維持されます。ロコモティブシンドロームを防ぐには若いときからの運動習慣が不可欠です。
スポーツ庁の調査によれば、どの年齢においても習慣的に運動をおこなっている人の方が体力テストの点数が高く、毎日運動する50歳の人は運動をしない30歳の人よりも体力が高いと報告されています。

自宅でできるおすすめ筋力トレーニング
・カーフレイズ(つま先立ち)
・スクワット(イスの立ち座り)
・ヒップリフト

カーフレイズ

カーフレイズはつま先立ちのトレーニングです。最初は壁やイスなどで体を支えながらつま先立ちを繰り返しましょう。
カーフレイズをすることでふくらはぎの筋肉が鍛えられます。ふくらはぎの筋肉は歩くときに推進力を作る筋肉ですので、鍛えることで歩行スピードの向上や歩行時の安定性向上が見込めます。高齢で歩くのが遅くなった、足元がおぼつかなくなったと感じている人におすすめのトレーニングです。
壁での支えを無くすことや、両足でおこなっていたトレーニングを片足でおこなうことで負荷を上げることもできます。

スクワット

スクワットは下肢全体の屈伸運動です。運動のポイントとしてはイスに立ち座りするイメージで膝と股関節を同時に屈伸させることです。
気を付けるポイントとしては膝を曲げる時につま先よりも膝が前に出てしまうと膝の負担が大きくなってしまい、膝を痛める原因になってしまうため注意が必要です。
スクワットのトレーニングフォームは習得が難しいため、訪問リハビリなどのサービスを利用して、自宅にあるイスで実際におこなっている所をチェックしてもらい修正することをおすすめします。

ヒップリフト

ヒップリフトは寝ている状態からお尻を持ち上げることで、大殿筋を鍛えるトレーニングです。
ヒップリフトのやり方は仰向けで寝ている状態から膝を90度曲げ、お尻を膝と股関節と肩が一直線になるまで持ち上げます。

自宅での筋力トレーニングの疑問点

自宅で筋力トレーニングをおこなうときによく聞かれる疑問点は以下2点です。
・どの運動から始めたほうがいいのか?
・痛みがあるときの対処方法は?

どの運動から始めたほうがいいのか?

その人の筋力の状態によって、適切な運動は変化しますので、最善の方法は運動の専門家に身体の状態を確認してもらってからアドバイスをもらうことを推奨します。
訪問リハビリでは、自宅にある道具を使って自分に合った運動を指導してもらえるのでおすすめです。

痛みがあるときの対処方法は?

痛みがあるときには筋肉が疲労して筋肉痛が生じている場合とトレーニングフォームが間違っていて関節に負担が生じている場合があります。
筋肉痛の場合にはマッサージやストレッチをおこなうことで、筋肉の回復を早めることができます。
関節に負担が生じている場合には、トレーニングフォームの改善が必要です。リハビリテーションの専門家やトレーナーにフォームを確認、修正してもらう必要があります。